コロナ禍に連日の雨模様。
このところすっかり引きこもりになってしまいましたので、いつか行けるはずの山行に思いを馳せながら、クッカーのメンテナンスがてらそのシステムについてちょっと考えてみました。
システムなんて大袈裟に書きましたが、要は登山に持っていくクッカーやバーナー関係の組み合わせです。現状と、こんなふうにしたいなという思いをつらつらと。
現状:美しいオールインワン
美しいって言っちゃいましたよ。
いきなりの手前味噌ながら、なかなか完成されたシステムだと思います。この中に、ガス缶、バーナー、風防、スタビライザー、ライターまで収納しています。純正でないのにも関わらず、ぴったりなケースまで完備。
セッティングするとこんな感じ。登山での使用時には結局地面をならす必要があるので、安定させるためのスタビライザーはいらないかもしれません。
以下でそれぞれ詳しく紹介します。
クッカー
まずはシステムの中心、クッカー本体です。
現在、登山で主に使っているのは、スノーピークのトレック900。アルミ製です。
登山を始めた頃から使っているクッカーですが、そもそもなぜこれを選んだかというとシンプルな構造で手頃な価格だったから。自分に必要な機能もわかっていなかったので、今思うと無難な選択をできたのではないでしょうか。
所有していませんが、スノーピークのトレック900には、全く同じ形と大きさのチタンバージョンが存在します。言わずと知れたチタンのメリットは、耐久性があり軽いことです。登山時にはこれほど嬉しい特徴はありませんが、デメリットもあり、アルミと比較して熱伝導製が悪く、料理をする際に焦げ付きやすいです。
しかし考えてもみると私の場合、山でそんなにしっかり料理をする機会はほぼありません。唯一困るのは、炊飯くらいでしょうか。アルミバージョンのトレック900はメスティンなどと比較すると結構な肉厚アルミなので、熱がしっかりまわってごはんも上手く炊けます。チタンだとどれほど難しくなるのか。
登山を伴わないキャンプのときにはもちろん炊飯はしますが、その時にはユニフレームのごはんクッカーというその道のプロフェッショナルに出動してもらいますので、トレック900は留守番状態。
理想を言えばテント泊などで炊飯をするつもりがある時はアルミ製を、軽さを求める時はチタン製を持ち出したいものです。いつか買ってしまいそう。
バーナー
バーナーは、SOTOのアミカス。小型軽量のOD缶用バーナーです。
SOTO製のOD缶用バーナーでもっとも有名なのはおそらくウインドマスター。アミカスとの一番の違いは、マイクロレギュレーターの有無です。アミカスにはなく、ウインドマスターには搭載されています。
このマイクロレギュレーター、寒冷地や連続使用によるガス缶の出力低下を自動的に調整し、火力を安定させる機能なのですが、当時は「ハイテク機能の搭載はそれだけ故障する箇所が増える、シンプルイズベスト!」という謎の信念のもと、アミカスを選択しました(割と今でも正しい考え方だと思っていますが)。
それともう一つの違いは、ゴトクです。ウインドマスターは収納時にゴトクを分解する必要がありますが、アミカスは本体に固定されているので折り畳むだけ。こちらもシンプルイズベストの信念に適うものでした。
と、ここまでが本当に初期に揃えた基本アイテム。必要最低限という感じです。
オプションパーツ
冬山や風のあるシチュエーションで使用していく中で、必要性を感じたオプションパーツを2つ取り付けました。
風防
一つ目のオプションは風防です。
風の有無によって、お湯が沸騰する時間も全然変わってきますし、炊飯にチャレンジするようになって弱火を使うので、風で立ち消えの危険が出てきました。というわけで現在は、OD缶に固定できて安定するOPTIMUSの風防を使っています。これはよく考えたなというギアです。
ところで、最初に買ってみた風防はこちら。
Amazonでよくみる折りたたみ式の風防です。とにかく風防の効果を試してみたいという人はこれでもいいと思います。
風除けとしてはもちろん使えましたが、どうもかさばりますし、調理中に倒れたりして危ないです。いつしか使わなくなり、現在ではノーススター2000のリフレクターとして第二の人生を歩んでいます笑
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スタビライザー
2つ目のオプションはスタビライザー。
OD缶の底に取り付け、安定させる足です。SOTO純正ですが、上にも書いた通り登山用のクッカーシステムとしては不要かもしれません。
足の部分にゴムが付いていたりと、なんとなくテーブルの上等での使用を想定している感じです。どちらかといえばバーナーの上でフライパンを扱ったりするときのためのパーツかもしれません。
ライター
3つ目のオプションはライターです。
アミカスには点火装置もついており、今までなんの問題もなく使えていますが、高所や低温時などは効きが悪くなったり、純粋に故障するリスクもあります。
火種がなければガスも燃えないので、念の為第二の手段としてライターを持っておくのも大事です。SOTOでは有名な伸びるガストーチではなく、稼働部分が増えると故障リスクが上がるという個人的な信条のもと、伸びないタイプの「マイクロトーチ」を選んでみました(本当はシュッとするタイプの100円ライターが一番なのですが)。カラーバリエーションも豊富で楽しいです。
さらにこのマイクロトーチは、一般的なライター充填ガスだけでなく、CB缶からの充填が可能です。燃料のコスパは十分、ながーく愛用できるツボを抑えていますね。
ケース
最後に、これらを全てスタッキングして収納するケース。
まさしくシンデレラフィットというやつです。このために作ったとしか思えないフィット感。実はこれ、お弁当箱用のケースです。
トレック900の気になるところは、蓋がかるーく載っているだけなので、ザックの中でカタカタ音がしたり、収納時に外れたりズレたりして気になる点です。このケースに出会うまではゴムバンドをつけて凌いでいましたが、やっと納める鞘が見つかったという感じです。
アウトドア用品ではないので、ファスナーのところが無駄に重いのが欠点。そのうち外して、紐にでも付け替えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
なかなか実戦で使えない日々が続くと、無性に道具をいじりたくなってしまいます。
今使っているクッカー一式は、これまで登山をする中で少しづつ買い足して出来上がった、いわば本当に自分にとって必要な機能が詰まった道具。これからもいろんな山に連れていき、大切に使おうと思います。
私は主にソロキャンプ用のクッカーとして、UNIFLAME(ユニフレーム)ごはんクッカープラスを使用しています。 当然ご飯はうまく炊けます。しかもこの手のクッカーとしては珍しくフライパンが鉄製で、鍋もそこそこ分厚いアルミで剛性も十分で[…]