雪渓が大きく残る7月中旬、山形県最高峰の鳥海山へ日帰り登山をしました。
鳥海山そのものも、鳥海山からの展望も美しく、(基本的に)天候にも恵まれ、満足度の高い登山となりました。
行程
今回は山形県側からの登山です。遊佐鳥海観光協会のホームページで紹介されている登山コース「湯の台口(滝の小屋)ルート」で山頂を目指します。
ホームページ→https://www.yuzachokai.jp/play/tozan
ジオグラフィカのトラッキングデータは以下になります。
鳥海山
トラック数 1
ポイント数 359
平面距離 11.9km
沿面距離 12.4km
記録時間 08:40:57
最低高度 1,204m
最高高度 2,238m
累計高度(+) 1,386m
累計高度(-) 1,373m
平均速度 1.4km/h
最高速度 7.2km/h
消費カロリー 2382kcal
座標精度 ★★★★★
登り始めでトラッキングを一時停止していたのをすっかり忘れて途中から再開したため、最初のところだけ直線になってしまいましたが、今回はトラッキング成功しました。前回の一切経山でデータが作成されていなかったのはなんだったんでしょうか…
新しく導入したPENTAX K-3 Mark IIIのシェイクダウンも兼ねて、磐梯朝日国立公園・一切経山コースをトレッキングしてきました。 天候の変化がありましたが、山頂から魔女の瞳(五色沼)を望む時だけは、幸運にも太陽が差してくれ[…]
登山の記録
出発:車道終点駐車場
鳥海高原ラインの終端、湯の台口の車道終点にある駐車場に車を停め、すぐそばにある登山者カード入れに登山届けを提出。登山道入り口もこの登山者カード入れのすぐとなりにあるので、とても分かりやすいです。
とても混んでいましたが、少し下ったところにも駐車場があるためある程度は安心。いずれにせよ早めに着くに越したことはなさそうです。
駐車場にはトイレもあるので、一応ここで行っておきます。
登山開始。はじめは石階段のような道を登っていきます。風が通らず暑いです。
滝の小屋
15分ほど歩くとすぐに第一チェックポイント、滝の小屋へ到着。まだまだ疲れていないので、休憩はせずスルーします。しかし天気がいい。
真夏日が何回もありましたが、雪渓が残るのが鳥海山の特徴。雪解け水も豊富で非常に冷たく気持ちがいいです。
振り返って滝の小屋を見下ろすと、なにやら不穏な雲が追いかけてくるような…
山行中に日本海が見えます。頂上からの展望も大事ですが、気持ちのいい登山には行動中の見晴らしも大事。
同じく日本百名山の月山が見えます。雲がかかってきましたが…
河原宿小屋
展望を楽しんでいるうちに河原宿小屋へ到着。少し休憩をとりますが、ここもスルーです。
チングルマがたくさん咲いています。そのほかの高山植物も豊富で、飽きない行程です。
あざみ坂
そしてここから急登のあざみ坂へ。
雪渓の難易度を除けば、体力的にここからが一番きついポイントだと思います。シンプルにつらい登りになります。
緑と花、雪渓、空の青と白い雲。これぞ夏の登山です。
大雪渓
そしてここから、大雪渓を登っていきます。
一応6本爪の軽アイゼンを持ってきましたが、とりあえずなしでチャレンジ。すでに踏み固められて段差ができていたので、登りはさほど苦労することなくいけました。
ただ、それほどの勾配ではありませんが、足を滑らせると相当滑り落ちる可能性があるので、アイゼンをつけるに越したことはないです。雪渓を抜けたら横着せずにしっかり収納しましょう。安全第一。
雪渓を歩いているといわゆる正規の登山道が見えないため何度かルートを外れかけましたが、実は無理に雪渓を通らなくても登っていけるのでは…?雪渓の外に道標が見えます。
先を行く登山者がみんな雪渓を登っていたのでつい追ってしまいましたが、しっかり調べて間違いのない道を行きましょう。
湿っぽい空気が雪渓で冷やされてもやっています。
一見するとまるで吹雪いているかのようで、夏山登山の光景とは思えません。
ふと日本海側を見下ろすと、風力発電機が並んでいるのが見えます。
そのまま頑張って登ります。
鳥海山(新山)山頂が見えてきました。
御室小屋が見えてきました。
新山山頂に行く前に、先に七高山の山頂を回ります。
鳥海山の固有種
このあたりまで登ってくると、鳥海山固有種のチョウカイアザミやチョウカイフスマが見られます。固有種を実際に見られるのも登山の楽しみです。
七高山頂
切り立ってますね、七高山山頂。
七高山山頂に到着!少し戻って、御室小屋に向かいます。
御室小屋
御室小屋。いつも思いますが、山小屋を望遠で切り取るとミニチュアみたいでかわいく撮れます。
ここで昼食を取り、山頂を目指します。雪渓を渡る必要があり、滑るとおそらくそのまま滑落します。慎重に。
我慢できずに、ここでコーラを飲んでしまいました。ペットボトル一本400円。安い方か?と思いましたが、そこは誰も500mlとは言ってません。貴重な350mlペットでした。しかもぬるい(でもうまい)。カップ麺も売ってます。
それにしてもこの山小屋、なんかネットの評判が悪い…?いつか宿泊してみよう。
もちろんトイレもあります。バイオトイレで結構きれい。チップ制です。
新山山頂
登頂へ最後の難関、切り立った岩場をくぐり抜け、よじ登ります。人が多いと渋滞しがちなので前後の状況や落石などに注意。
登頂成功!
残念ながらガスに追いつかれ、山頂からの展望はダメでしたが…
雲の切れ間から覗く山肌は独特です。なかなか見られないタイプの山かも。
あとは来た道を戻って下山します。
下山
下の雪渓ではつけました、軽アイゼン。うまく使わないと滑るは滑りますが、何もないよりは安定します。
そして、たくさんの消防隊員が登ってきます。救助があった様子…
大事ないといいのですが。
湯の台温泉 鳥海山荘
下山後は当然温泉。
鳥海山荘は日帰り入浴もできます。コロナ禍で人数制限をしており、通常時の半分しか入れませんが、待つことなく入れました。料金は大人520円、泉質は単純温泉(要するにただのお湯?)。
まとめ
どことなく華やかなイメージのあった鳥海山でしたが、実際は登山に慣れていない人にとってはそれほど楽な山ではありません。しかし、辛さと引き換えに東北でもトップクラスの美しい景色を得られますし、鳥海山は遠くから見ても美しく、頂きに立った思い出は強く残ります。本当に行ってよかったと思える山です。
今回は山頂からの展望をガスに阻まれてしまったので、いつか別のルートから、できれば1泊の予定で登ってみたいです。
8月某日、槍ヶ岳登頂を目標に、槍ヶ岳山荘を利用した1泊2日の登山をしてきました。新型コロナウイルスの影響か、夏の登山シーズンにもかかわらず登山道と山荘はとても空いていて、天候にも恵まれ、とても気持ちの良い登山となりました。 行程 […]