デイキャンプを除けば、キャンプをするとき必ず必要になるのが灯かり。
ヘッドライトやネックライトをいった視線の先を照らすライトも必要ですが、テントを張って拠点を作るなら、欲しくなるのがサイト全体を照らす灯かりです。
置いたり吊るしたりして使うなら、便利なのが光量のあるランタン。現代ではLEDランタンが著しい進化を遂げ、光量・持続時間とも申し分ないレベルになっていますが、キャンプの夜はやはりいつもと違う優しい明かりを求めてしまうもの。
私の場合、悩みながら出した答えは、ガソリンランタン。古き良き存在感を放ち、サイトの雰囲気も盛り上げてくれます。ガソリンランタンは数ありますが、その中でも随一の光量を持つ、コールマンのノーススター2000を選びました。
ノーススター2000の各部をチェック
分解や各部のメンテナンスに関しては詳しいブログが他にたくさんあるので、個人的に重要な部分に触れてみます。
マントル
ガソリンランタンの顔とも言えるマントル。空焼きを行ったマントルはとてももろいため、消耗品と言えます。が、正直これを何回使いまわせるかで、燃費以上にランタンとしてのコストパフォーマンスが大きく左右されます。
特にノーススターの場合、ガスランタンである2500とも共通ですが、チューブ型マントルを採用しています。頑張って探したのですが、ノーススターの適合マントルに関しては、互換性のある格安品がめったに見つかりません。
純正品の場合はおそらく2個入りで800円前後するため、気軽に失えるものではありません…
点火装置
ノーススター2000にはガソリンランタンとしては珍しく、スパークによる点火装置がついています。
単4電池を1本使用し、ボタンを押し続けている間連続して火花が飛び、ガソリンに着火する仕組みです。個人的にはこうした機構は、故障の温床になるリスクのほうが高いような気がしているのですが、
点火装置だけを取り外すことができ、しかもパーツとしてコールマンがばら売りしています。電池の液漏れなどよく見かけるので、非常にありがたい。
ランタンベース
テーブル等において使う場合に装着することで安定感が増す、ゴム製のランタンベース。純正付属品です。装着しないで平らな面に置いた場合、タンクは滑りやすいので、なかなか気の利いた装備だと思います。
しかし、私の場合、吊り下げて使うことをメインに想定していたため、外せるのかどうか?が購入前の焦点となりました。
まあ、普通に考えて外せると思ったのですが、意外とつけたまま吊り下げている写真ばかり出てくるので、多少不安になりました。大丈夫です。外せました。
ベイルの「取り付け位置」
これは多くの人にとってはどうでもいいことかもしれませんが、ランタンを吊り下げるときに使うベイルが、調整ツマミの方向に対して直交する位置についています。些細なこだわりですが、この構成が美しいガソリンランタンの条件のような気がします(8割方のランタンはこういう構成だと思いますが)。
実際に使って分かったこと
光量
さんざん語り尽くされていることですが、明るいです。言うまでもなく。
上の写真は、半分くらいしかツマミを開けていない状態ですが、サイト一帯を照らすにはこれでも十分です。全開にしてしまったら、他のキャンパーに迷惑がかかるレベルです。
マントルの耐久性
写真は5回ほど使った後のマントルの状態ですが、きれいに燃焼し、穴や破れなども見当たりません。
おそらく、チューブマントルの特徴として、上下を固定しているため、特に運搬時の揺れに強いものと思われます。袋状のものだと上部のみ固定してぶら下がっているため、車で悪路を走ったときなど、衝撃で破けてしまうこともあるとか。
上で述べた通りこれを何回使いまわせるかがコストパフォーマンスに直結するので、この耐久性の良さはうれしい誤算でした。
ポンピングの頻度
ガソリンランタンはタンクに空気を送り込み、ガソリンを噴射するという性質上、どうしても一定間隔で追加のポンピングが必要になります。このことも気になっていたポイントですが、ノーススターの場合本体が大型だからか、2~3時間に1度ポンピングすれば十分で、しかもその合間に目に見えて光量が落ちたり、不安定になるようなこともありません。気が向いたときに面倒を見てあげればいい感じです。
ちょっとカスタマイズ
そのままでも満足度が高いランタンですが、社外品・自作品を使ってさらに便利にしようとカスタマイズをしてみました。
圧力ゲージ
圧倒的におすすめなカスタマイズが、圧力ゲージの取り付けです。何度も言うようですが、ガソリンランタンはポンピングが必要です。
点火する際、どれくらいポンピングすればいいのか?点灯中、あとどのくらいで追加のポンピングが必要になるのか?これがあれば一目でわかります。ちなみに、私が購入したのはこちら。
ちょっと値が張りますが、このゲージのいいところは、キャップ部とゲージが独立して動くため、ゲージを好みの角度に保ったままキャップを閉められるところです。このゲージの1~3気圧の領域を保つようにポンピングしてあげれば、ランタンのパフォーマンスを保つことができます。
自作リフレクター
ノーススターはその圧倒的な光量ゆえに、知らず知らずのうちに他のキャンパーを照らしてしまっていることがあります。解決策として、光を一方向へ向けるためのリフレクターを自作してみました。
じつはこれ、Amazonで購入した、バーナー用の風防です。風防の板を3枚だけ抜き、端の針金を曲げてベイルに引っ掛けられるようにしただけ。格安でジャストフィットのリフレクターを作ることができました。
まとめ
メインランタンとしてガソリンランタンを検討している方は多くいると思いますが、実際に使ってみると手放せなくなる明るさ、暖かさです。
さすがにLEDランタンと比べるとトラブルが起こることもあるため、重要なポイントとして自分で直せるか、パーツは手に入るか、等を考慮する必要がありますが、それゆえに愛着もひとしおです。
大切にメンテナンスしながら、永く付き合っていきたい相棒ができました。