山に登ることでしか得られない経験、それは日常ではみられない圧倒的に美しい景色です。
となれば、その景色を写真に残したいと思うのは当然。現代ではスマホでも十分綺麗な写真が撮れますが、やはり本格的な一眼で撮影した写真にはスマホのカメラとは一線を画す解像感や階調性の違いがあります。
しかし、一眼を山に持ち込むためには持ち運びの問題があります。ストラップで首から下げていると暴れますし、木や岩に引っ掛けて思わぬ事故に繋がることもあります。初めて山に持ち込んだ一眼カメラは「PENTAX Q7」という非常に小さなミラーレスカメラでしたが、それでも下げているとかなり煩わしかった思い出があります。
カメラホルダーで写真山行に革命が起きた
PENTAXのAPS-C一眼レフ「K-S2」を山に持ち込むようになってからは、さすがに首から下げて歩くのは無理だと感じたため、中華製の(パチモノ)カメラホルダーを購入してみました。
このカメラホルダーは、カメラ側に専用のプレートを装着し、ザック側にホルダーを固定することで、ワンタッチでカメラの着脱が可能になる仕組みです。
パチモノとはいえ、このスタイルを初めて知ったとき、山行の革命を感じました。
Peak DesignのCAPTURE
カメラをザックに固定するホルダーで今もっとも人気なのは、やはりPeak DesignのCAPTUREでしょう。仕組みは以前使っていた中華製カメラホルダーと同じですが、やはり本家本元、それなりに値が張るだけのことはあり、工作精度が非常に高いです。
キャプチャーの細部を見てみる
トリガーの動作がスムーズ
Peak DesignのCAPTUREのトリガー機構は金属製になっており、カメラ側に取り付けるプレートとの摩擦が少なくスムーズに着脱できます。
実はPeak DesignのCAPTUREでも、旧モデルはトリガー機構が樹脂製でした。私の所持しているパチモノキャプチャーは、「旧モデルのパチモノ」ということですね。
誤動作防止のロックも可能
トリガーボタンのところをひねることで押し込めなくなり、不意にカメラが外れてしまうことを防止できます。
とはいっても、ちゃんと装着できていれば意図せず外れる気はしないので、このロック機構は基本的に使っていません。
ザックへの取り付けはロングボルトがおすすめ
手回し式のボルトは短いため、登山用ザックのパッド付きのショルダーベルトに対してはちょっと心もとないです。
付属のロングボルトであれば分厚いベルトにも対応できるうえ、レンチを使ってしっかり締め込むことができるので、参考中にキャプチャーがずれてきてしまうこともありません。
プレートは薄いのに剛性感がある
カメラ側に取り付けるプレートの加工精度も高いです。
薄いため、カメラにつけっぱなしにしていてもさほど気になりません。
またアルカスイス互換なので、キャプチャーに取り付けるためだけではなく、一般的な三脚などへの取り付けも行えます。
カメラの「命綱」も忘れずに
行動中はカメラホルダーでがっちり身体に固定されているカメラも、いざ撮影をする時にはもちろんカメラホルダーから外し、手で持つことになるのですが…
この時に手が滑って、大事なカメラが谷底へまっしぐら…ということもあり得ますので、カメラにも命綱をつけています。
はじめはカメラホルダーと併用して普通にネックストラップを装着し、首に通していたのですが、登山では特に汗でべたつきますし、カメラホルダーに固定している時はネックストラップの長さが余るため非常に邪魔です。
最終的には、「カメラ用リストストラップ」を、同じくPeak Designのアンカーを用いてカメラに装着し、カラビナを介してザックのショルダーベルトに接続するスタイルに落ち着きました。
こうしておけば、万が一手を滑らせてしまってもストラップで宙吊りになるため、最悪の状況は免れるでしょう。首にかけているよりも安全ですし、操作性も悪くありません。
このORMYのリストストラップは末端の金属環にカラビナをつけやすく便利です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
現在私がメインで山に持ち込んでいるカメラは、ボディとレンズを合わせると1.6kgを超えるため、しっかりと身体に固定しないとかなり煩わしいです。
登山するときのザックは必然的にそれなりの重量になるので、これだけ重いカメラを身体の前面に取り付けたとしてもバランスが取れます。結局、山にカメラを持ち込むなら、この方法が最適なのではないかと思います。