飯豊山

【日本百名山】飯豊連峰、飯豊本山から大日岳。テント泊登山1泊2日〜御沢登山口から〜

飯豊山

日本百名山の一角であり、新うつくしま百名山のラスボスとも言われる飯豊山(飯豊連峰)。

今回、まとまった時間がとれ、天気も持ちそうだということで、川入の御沢登山口から入山し、テント泊登山で最高峰の大日岳のピークを狙うことにしました。

行程

YAMAPのトラッキングデータは以下になります。

飯豊山・大日岳登山 / magentdaさんの三国岳(福島県)飯豊山御西岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

全体的に、荷物の重量に苦しめられながらの登山となりました。トレーニングも必要だと思っていたので本望です…

あと、今回は途中雨に降られることもあり、カメラをしまうことがあったので、iPhoneの写真が混じっています。

登山の記録

(1日目)出発:御沢野営場

御沢野営場の駐車場

仮にも平日の朝5時半ごろですが、結構混んでいます。イイデリンドウや紅葉のシーズンの土日はもしかすると停められないこともあるかも。

御沢野営場

天気が悪かったこともあり、野営している人はいませんね。

御沢野営場のトイレ

結構しっかりしたトイレがあるので、登山口に向かう前に行っておきます。

川入登山口

御沢登山口

野営場からしばらく砂利道を歩いて御沢登山口へ向かいます。500mほどですが、下山後疲れ切った身体でここを戻るのはきつかった…

御沢登山口分岐

分岐を右へ。ここから登山開始です。

登山道

飯豊山の登山道

飯森山序盤を彷彿とさせる急登。これが水平距離で3Kmほど続きます。今回は過去一番の重量を背負っているので、体力を使い切らないようにゆっくりと登ります。

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飯森山からみる鉢伏山

下十五里〜上十五里

下十五里の標識
上十五里の標識

下十五里・中十五里・上十五里と、急登の途中にひらけた場所があります。休憩を取りたいところですが、頑張って登ります。

水場

水場

あらかた急登を登り切ると、水場があります。水量豊富で冷えていて非常に美味しいです。

これがあるので、急登をクリアするまでは背負う水の量を絞っておき、身軽にして一気にクリアする作戦がいいかもしれません。再チャレンジするときには試してみます。

雨に濡れた植物

雨が降っていたので、植物が濡れています。レインウェアを着ないと濡れて体温が奪われるので、暑いですがやむなく着ました。

三国岳

三国岳へ向かう岩場

三国岳、剣ヶ峰周辺は岩場も増え、結構危険です。他の登山者と距離を保って、落石に注意します。

水場

水場の注意書き

三国岳小屋手前に水場がありますが、岩場下りになります。自信のない方はやめといてと書いてますね…

三国小屋

三国岳避難小屋へ到着。比較的難所を抜けてきたからか、休憩している人が多いように感じました。

三国岳避難小屋にいる犬

寝てます。かわいい。

三国岳避難小屋

結構色々あります。口惜しいですが休憩は後にして先へ進みます。

種蒔山

種蒔山

1時間ほど歩いていくと種蒔山へ。途中のピークはよくわかりませんでした。無念。

切合小屋

切合避難小屋

種蒔山から割とすぐに切合(きりあわせ)避難小屋へ到着。おにぎりを食べて小休止します。ここまで来れば1日目のゴールへもうひと頑張り。

切合避難小屋のトイレ

トイレもあります。

草履塚〜本山小屋

飯豊山本山小屋

草履塚を経て本山小屋へ到着。ここで2000円を支払い、テント場利用権とコーラ一本をゲット。テント場利用料1500円、コーラ500円です。

しかし、山に登っているとやたらとコーラが飲みたくなりますが、それだけ血糖値が下がっているということでしょうか…

本山小屋テント場

ステラリッジ2型

安定のステラリッジ2テントを設営完了。本体がフレームに吊り下げ式なので風があっても非常に設営しやすい定番テントです。

現在は本体とレインフライが別売りになっている模様。購入時は過不足の内容に注意が必要ですね。

テント場利用料を支払うとき、管理人さんにできれば水場側(本山小屋へ向かって右手側)に張ったほうが風の影響が少ないとアドバイスをいただきました。

その言葉通りかなり風の抜けがいい場所で、そこかしこに先人が積み上げた石垣があります。ありがたく利用させてもらいました。

飯豊山本山小屋テント場からの景色

雲が切れるタイミングを狙って日本海側(水場と反対側)の展望を。疲れが癒やされる絶景です。時間に余裕がありすぎたので、しばらく景色を楽しみました。

飯豊山本山小屋テント場から見るブロッケン現象

水場側はガスガスですが、太陽を背にしているのでブロッケンが。かなりはっきり見えたのでしばらく遊びました。

バーナーでコーヒーを沸かす

それから水場へ行き、水を補充。夜に備えます。コーヒーで一服したら、夕食作りを始めます。

クッカーで炊飯

夕食のメニューはルーローハン。クッカーで米を炊き、コンビニで買ってきたレトルトパウチを重りにしつつ温めます。個人的にこの形は結構アウトドアでは定番で、手軽に丼系メニューを食べられるので是非おすすめしたい。

ちなみに、風がある中で炊飯が成功するかどうかは風防の存在が本当に重要です。

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クッカーとバーナー
ルーローハン

上手く炊けました。おこげも最高です。

このやり方は、レトルトカレーなどであれば本当に間違い無いです。

飯豊山本山小屋から見る夕日

沈む夕日が美しい。しかし、真正面から逆光で撮ってもいい写りです。

星景撮影にチャレンジ!

なぜ今回こんなにも荷物が重かったかと言うと、カメラ本体の重さは言うに及ばず、星景を撮りたいがために三脚を担ぎ上げたからです。苦労したのに雲だらけだったら散々ですが、予報通り夕方から晴れてきてくれました。

飯豊山本山小屋テント場からの星景

広角で撮ると角が減光していますが仕方なし。

ISO感度6400で撮影したのでノイズがありますが、引き伸ばさなければ個人的には許容範囲。

天の川

天の川撮影にもチャレンジ。ちょっとノイズが目立ちますね。

アストロトレーサーを導入してISO感度を下げたいところですが、現在プレミア化しているため新型の登場を待つしかありません…

肉眼ではよく見えない星まで写せるため、ああでもないこうでもないと設定を変えて星景を撮るのは思っていた以上に面白いです。前景との組み合わせも綺麗なので、色々な山で星景撮影にチャレンジしていきたいと思います。

撮影が終わる頃には結構寒いです。荷物を重くしていた要因その2、スタンレーのマスターフラスコに入れて持ってきたウイスキーで暖まった気分になって、1日目は休みます。

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スタンレーのマスターフラスコ

(2日目)本山小屋〜飯豊本山山頂

飯豊山から見る夜明け

起床。とりあえずプロテインバーを頬張ります。

サブザックがないため夜明け前にテントを撤収し、フル荷物で行動開始。飯豊本山山頂へ向かいます。同じ時間に行動開始した人たちはみんな小さいザックで身軽に歩いていきます。重い…

しかし、光量が十分ないときはフードを外さないと四隅が暗くなりますね。勉強になります。

飯豊山頂標識

あっという間に飯豊山頂へ到着。

飯豊山頂からのご来光

ご来光待ちの皆さん?1日目からの長い行程を考えると達成感がありますが、今回の目標は飯豊連峰最高峰の大日岳山頂。ここでご来光と行きたいところですがスルーして先へ。

駒形山〜御西岳

いい天気になりそうです。

割と勾配のなだらかな道を大日岳へ向かって歩いていくと、駒形山と御西岳を通過。

モルゲンロートの飯豊山

うーん素晴らしいモルゲンロート…

この時期でも雪渓が残っています。万年雪だとか。

飯豊本山

振り返れば飯豊本山。まったく最高の山歩きです。

御西小屋

御西岳避難小屋

御西岳避難小屋へ到着。たくさん写真を撮っていたら予定より遅れ気味になっています。ここから大日岳を目指します。

ここでテントを張っている人も結構いました。川入から大日岳を目指すのであれば、1日目にここまできてしまった方が精神的にいいかもしれません。次来るときはそうします。

大日岳山頂

大日岳

奥に見えるピークが大日岳山頂です。天気が最高なのでモチベーションは高いですが、荷物に体力を削られ始めます…

大日岳山頂標識

結構ヘロヘロになりながら大日岳山頂へ到着。プロテインバーだけではエネルギーが足りず、行動食の柿ピーを食べます。

下山

下山はもと来た道を戻ります。フル荷物でピークハントして体力を使ってしまったので、これが本当にきつかった。特に序盤の急登は急な下りとなって疲労した身体に牙を剥きます。

コーラ

エネルギーが足りず(我慢できず)、本山小屋まで戻ったところで今回2本目のコーラを注入。さらにサッポロ一番を食べ、残りの行程に備えます。本当に食事は大事で、糖分を摂るとしっかり力が出てきます。

飯豊山剣ヶ峰の鎖場

帰りはガスが出て視界不良。疲れた身体に剣ヶ峰の下りは思ったより危険を感じましたが、なんとか無事に下山できました。

まとめ

オヤマリンドウ

標高差、水平距離ともに大きく、身体は疲れましたが達成感のある最高の山行になりました。

特に早朝の稜線歩きは天気も最高で、このために登ってきたと感動しっぱなしの景色に囲まれ、疲れを忘れたかと思ったんですが…最終的には荷物の重さにバテさせられました。下山中も僅かな登り返しに対しての憎しみが半端じゃなかったです。

荷物が多いときは無理せずサブザックを持とうと決心した飯豊山でした。みなさんもくれぐれも無理せずご安全に。

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