人里離れた場所で自然を満喫するのがキャンプの醍醐味。
しかし、自然の中は野生動物たちのテリトリーです。助けも求めにくい場所だからこそ、キャンプを安全に楽しむためには、野生動物に出会ってしまった時の対策をあらかじめ考えておくことが必要です。
キャンプ場に現れる野生動物
熊

日本を代表する野生動物
日本の自然界ではもっとも強い、熊。ヒグマもツキノワグマも、人間がまともに勝負をして勝てる相手ではありません。
しかも、走るスピードは時速40キロ超。追いかけられたらまず逃げられません。そもそも出会わないようにすることが、最善の熊対策です。
出会わないためには?
出没情報をチェックする
キャンプ場がある山林や、山と繋がっている河原などは、熊が出没しやすい場所です。熊が出やすい時期には特に、事前に出没情報を調べ、直近で出没情報があればそのキャンプ場を避けるのも一つの手です。
食料・ゴミを放置しない
また、人間の食料は熊にとっても魅力的なので、熊を誘き寄せないためにも、就寝時などに外に放置しないようにしましょう。
単独行動を避け、熊鈴などで自分の存在を知らせる
基本的に熊は、積極的に人間に関わりにくるわけではありません。しかし、お互いに意図せず出会ってしまうことはどうしてもあります。単独行動を避け、人間の存在を知らせましょう。
熊避けとしてメジャーな「熊鈴」は、これをしていれば絶対に出会わないというものではありません。お守りくらいに思っておき、熊の習性をよく知っておくことが大切です。
猪

本来は臆病な動物
基本的に人間が立てる物音や話し声を聞くと自分から逃げていきます。熊の場合と同様、自分の存在を知らせるようにしましょう。
遭遇してしまったら
もし遭遇してしまったら、脅かして追い払おうとしてはいけません。背中を向けたり急な動きをしないように、猪の視線を切りましょう。物陰に隠れるように静かに移動すると効果的です。
餌を与えない
自分から餌を与えることはもちろん、餌になるようなものを放置しないようにしましょう。
猿

知能が高い野生動物
野生動物の中でも特に知能が高い日本猿。幼児程度の知能を持ち、弱そうな相手をちゃんと選んで襲うずる賢さがあります。猿の出没する地域では、女性や子どもが一人にならないようにしましょう。
他の野生動物と違って、繁華街にも出没することがあります。
後退りはよくない
熊、猿と同様に、脅かすようなことをしてはいけませんが、後退りをすると猿は相手を自分より弱いと考えてしまうため、堂々としているほうがいいようです。
目を合わせない
目を合わせると、威嚇しているととられてしまいます。このときに弱みを見せると襲われるので、目を合わせてしまったらむしろそらさないようにし、猿が目をそらしてから目線を切るようにしましょう。とにかく猿より下だと思わせないことです。
鹿

農作物を荒らす害獣トップ
あまり人間に対する被害は目立ちませんが、農作物荒らしとしては一流です。毒意外はなんでも食べる雑食性で、億単位の被害を出す場合もあり、農家にとっては悩みの種です。
寄生虫や病気を媒介することも
他の野生動物にもありますが、鹿はダニやヒルなどを運んでいる可能性があります。おとなしいからといって触ったりしないようにしましょう。
マムシ

毒蛇として有名なマムシ。活動時期は5月〜10月ごろです。
基本的にはおとなしい蛇ですが、自然の中ではとても見つけにくいため、踏んでしまうと噛みつかれる恐れがあります。
もし噛まれてしまったら、傷口から毒を絞り出します(口を使ってはいけません)。慌てずに医師の診断を受けましょう。もしもの時のために、ポイズンリムーバーを持っておくとより安心です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
名前はおなじみの動物ばかりですが、生態まで詳しく知っているという人はなかなかいないかもしれません。
アウトドアで野生動物に出会ったときに慌てないためにも、彼らの生態についてざっと知っておくことは有効だと思います。