私が初めて本格的な登山をしたのは、2014年夏の富士登山でした。山小屋に一泊して登頂を目指す計画だったのですが、世界遺産登録直後だからなのか、山小屋がとても混雑していたことを覚えています。
その時はまだ登山装備も不十分で、mont-bellショップで店員さんにアドバイスを貰いながら足りない装備を揃えて臨みました。
結果、無事に登頂に成功し、体力的にも余裕があったのでお鉢巡りもしてきました。
先に結論を言いますと、初めての登山で買うべきものは、
- レインウェア(カッパ)
- 登山靴
- ザック(リュックサック)
- フリース(防寒着)
- ヘッドライト(一泊の場合)
です。他に必要な持ち物については、どこの家にもあるもので代用できそうです。こちらのサイトさんが詳しいです。
→初心者のための登山とキャンプ入門\登山用品(装備)と持ち物リスト
ここからは、初富士登山の経験をふまえ、
- 購入しておいて良かったと思ったもの
- これも持っていくべきだったと思ったもの
- これは要らなかったと思ったもの
を順番に紹介します。
購入しておいて良かったと思ったもの
レインウェア

カッパです。おそらく登山における最重要アイテムです。無防備な状態で雨に打たれると低体温症になります。
当時大学生でしたが、アルバイトの関係でmont-bell製のかなりいいレインウェア(ストームハンターの上下)を持っていました。
ゴアテックスを使用したモデルで、雨は通さず、汗は蒸発します。
コンビニのビニールカッパだと、汗をかくと蒸れてびしょ濡れになります。カッパの意味がないですね。
当日に雨は降りませんでしたが、風を防げるため、防寒のためにも使えます。夏でしたが山頂ではずっと着ていました。
ザック

mont-bellの店員さんに「山小屋で一泊する予定です」と伝えて、アドバイスを貰いながら選んだザックです。容量は30Lです。
これは本当にサイズ的にちょうどいいザックで、今でも山小屋一泊以下の登山では毎回使用しています。今は同じものはないですが、容量の参考にしていただければ。
背中側にアルミの骨格が入っており、これのおかげか背中にフィットして疲れにくい気がします。
この骨格はザックから引き出し、手で曲げて調整するのですが、mont-bellのお店で店員さんがやってくれました。お世話になりっぱなしです。
ヘッドライト

これは必須です。富士山だけではないですが、山頂の夜は本当に真っ暗になります。足下も平ではないので、手持ちタイプのライトでは躓いたときに手が使えず危険です。
両手が使えてかつ目線の先を照らせるヘッドライトがやはり必要でした。アドバイスに従って持っていってよかったです。
フリース

ユニクロのフリースを持っていきました。冬シーズンの終わりに投げ売りになっていたものです。
山頂付近では、歩くのをやめると一気に寒くなります。すこし面倒ですが、こまめに着替えて体温調節することが大事です。
また、山小屋で過ごす服装としてちょうどよく、寝るときには丸めて枕として使いました。
フリースとしての性能はアウトドア用品メーカーのものと比べれば劣ると思いますが、最初は十分です。というか、実は今でもユニクロのフリースを使っています。どうしてもへたってくるので、定期的に買い替えています。
インナー

mont-bellのジオラインを購入しました。
正直、驚きの性能でした。
道中はかなり汗をかいた実感があったのですが、休憩のときザックを下ろしてみると、ザックを背負っていた背中がわずかに濡れているだけで、ほぼ汗が乾いていました。
ちなみに、ヒートテックを着ていた友人は山小屋で休んでいても汗が乾かず、かなり辛そうでした。体も冷えて危険です。
見えにくいところですが、インナーはいいものを買っておいたほうがいいと思います。
手袋

ダイソーの作業用手袋を買いました。
結構岩場に手をつくので、ずっと素手だと危ないです。軍手でもいいので、とりあえず持っていくべきです。
地味に風も防げます(ないよりはマシ程度)。
これも持っていくべきだったと思ったもの
登山靴

本来、必須です。が、経験として、初めての時はなくても何とかなりました。
当時、メレルのトレッキングシューズを持っていて、街中で普段履くようなものだったのですが、それでいけると思っていました。
しかし、やはり本格的な登山靴と比べるとソールが薄く、足裏への負担がキツかったです。
またローカットの靴だったため、歩いていると靴の中に小石が入り、結構なストレスになりました。
この次の登山の時にはしっかりした靴を買いました。スニーカーを使う場合には、それでいける山なのかどうかしっかり情報を集めたほうがいいです。
スタッフバッグ

ザックの中身を整理できる巾着袋のようなものです。
これは、後で購入して最初から持っておくべきだと思いました。仮に登山をしなくなってしまったとしても、旅行の時の着替え入れなど、いくらでも応用が利きます。
レインウェアにはついてきたのでそれを使ったのですが、ユニクロのフリースにはもちろんついていないので、ザックの中にそのまま入れていました。
スタッフバッグを使えばフリースもある程度圧縮できますし、引っ張り出すときほかのものまで引きずり出してしまうことも少なくなります。
また、小さいものは、ヘッドライト+電池や、手袋+ネックウォーマー+帽子など、ザックの中身をカテゴリー毎に整理するのに便利です。
タオル
持っていくのを忘れました。行動中かなり汗をかくため、必須です。
ジップロック
ゴミ袋として。食事やおやつを食べた後出たゴミはコンビニの袋に入れましたが、密封できる袋を持っていったほうがいいです。ザックの中身が汚れます。それから私はジップロックをよく使っています。
また、雨の時には携帯電話や財布を入れて守ることもできます。
これは要らなかったと思ったもの
トレッキングポール

登山シーンでよく目にする、歩行を助ける棒です。結構登山ではイメージが強いのではないでしょうか。
一応Amazonで安かったポールを用意しましたが、荷物もたいして重くなかった上に、下山は大砂走りというポールを使いようもないルートを使ったので、終始ザックに刺さりっぱなしでした。
今でもテント泊装備を担ぐときにたまに使うぐらいなので、トレッキングポールに関しては実際登山をしてみて必要性を考えても遅くないと思います。
ちなみに富士山では焼き印を押せる金剛杖という木の棒を売っています。
記念品としてはいいものですが、もし初心者であれば、個人的には手には何も持たずに歩行に集中したほうがいいと思っています。
サングラス
買ったわけではないですが、一応安物を持っていきました。
結果、壊れました(ケースに入れていなかった)。
サングラスが必要になるのは、雪上歩行の時です。スキーなどをする方ならご存じの通り、照り返しが本当に厳しいです。
そのほか
そのほかの服装に関しては、運動に適したものなら大丈夫だと思います。ただ登っていくにつれて気温が下がるのと、転倒した際怪我につながるので、長袖・長ズボンがおすすめです。
また、水筒はとりあえず必要ないです。最初はペットボトルで大丈夫です。メジャーな山であれば、山小屋の売店にも売っています。
あとは、 万一のときに充電切れになるとまずいので、 モバイルバッテリーを持っていくといいと思います。地図アプリ(登山向けトラッキングアプリもおすすめ)はかなり有効ですし、日常では見られない景色の連続なので、写真もたくさん撮ると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
買うべきものの中で、万一登山をしなくなってしまったときに出番を失うのは、実は登山靴くらいだと思います。
そう考えると、始めてみようと思いませんか?あるいは、買ってまでやるかどうか迷っている場合は、メジャーな山ならレンタルサービスもあるようです。
最低限のものだけをそろえて、とりあえず登山を始めてみましょう!